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主な研究成果
ラクトフェリンによる骨様組織の形成の促進
ウシラクトフェリンには、骨芽細胞の分化を促進する機能があることを明らかにしました。このことから、骨様組織の移植によってヒトの骨組織を再生するためにラクトフェリンが利用可能になることが期待されます。
老化抑制作用を有するプロバイオティック乳酸菌H61株
老化促進モデルマウスを用いた投与実験により、乳製品製造に適した乳酸菌ラクトコッカス ラクティスH61株が、老化に伴う皮膚の潰瘍発生および骨密度低下を抑制する作用をもつことを明らかにしました。
低アレルゲン性食品加工品の開発
原因食物を特定し、それを除去または分解してアレルゲン性を低くした食品が食物アレルギーの予防には有効です。私たちは、食肉加工品に対するアレルギーの原因が牛乳や鶏卵タンパク質などのつなぎ成分であることを突き止め、民間会社との共同研究により、つなぎを用いないで原材料肉を選べる低アレルゲン性食肉加工品の開発に至りました。
創傷治癒モデルにおけるラクトフェリンの機能性の発見
線維芽細胞によるコラーゲンゲルの収縮は創傷治癒のモデルとされています。ウシラクトフェリンには、線維芽細胞によるコラーゲンゲルの収縮を促進する機能があることを明らかにしました。このことから、創傷治癒など再生医療のための材料として、ラクトフェリンが利用できることが期待されます。

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ラクトフェリンによるATDC5軟骨前駆細胞の終末分化の阻害
ウシラクトフェリンが、軟骨細胞の分化過程において、転写因子Smad2/3およびSox9の発現を誘導することにより、その増殖と初期分化を促進し、終末分化を阻害する活性を持つことを明らかにした。
ラクトフェリン含有Ⅰ型コラーゲンゲル薄膜によるヒト骨芽細胞の分化の促進
Ⅰ型コラーゲンゲル薄膜が、ウシラクトフェリンを持続的に放出する徐放性キャリアとして機能し、ヒト骨芽細胞株による骨様組織の形成を促進する機能を持つことを明らかにした。
マウス由来マクロファージ様培養細胞J774.1株におけるラクトコッカス属菌株の免疫調節効果および細胞毒性
由来・特性の異なる46株のラクトコッカス・ラクティスをマクロファージ様細胞 J774.1株に添加し,免疫賦活化作用としてサイトカイン類の産生を調べた。IL-6およびIL-12誘導とTNFα誘導では、関与するラクトコッカス菌体因子が異なり,TNFα誘導には熱感受性の因子がかかわることを示した。
ウシラクトフェリンがヒト骨芽細胞様細胞による細胞外マトリックスの石灰化に与える効果
ウシラクトフェリンが、MG63ヒト骨肉腫細胞の骨芽細胞分化を促進し、細胞外マトリックスへのカルシウム沈着による骨様組織の形成を促進することを示した。
T細胞エピトープペプチドの経口投与によるβ-ラクトグロブリンに対する免疫応答の抑制
BALB/cマウスの認識するT 細胞エピトープペプチドp42-56、p62-76及びp139-154をマウスに経口投与し、β-ラクトグロブリン(BLG)に対する免疫応答への影響を調べた。その結果、p139-154はBLGに対するT 細胞応答だけでなくB細胞応答をも抑制するユニークな経口免疫寛容誘導活性ペプチドであることが明らかとなった。
ラクトコッカス属乳酸菌の老化抑制作用についてー老化促進モデルマウスを用いた解析
老齢期に骨粗鬆症を発症する老化促進モデルマウスにラクトコッカス属乳酸菌H61株を経口投与したところ、非投与群に比べて密度の減少が抑制された。また、老化の進行を表す老化スコアについても減少させた。
ラクトコッカス属乳酸菌によるコレステロール除去作用
乳由来乳酸菌のなかからコレステロールを付着できる乳酸菌株を見出した。付着機構は細胞壁への付着、細胞への取り込みの両方が考えられる。死菌体でも付着作用が認められた。
免疫調節作用を有する新しいラクトコッカス属乳酸菌:Th1タイプの免疫応答の増強
花粉症などのⅠ型アレルギー発症に関わるIgE抗体産生を抑制する乳酸菌株を見出した。作用機構はTh1タイプの免疫応答の増強が関係すると考えられた。
ミルクタンパク質
牛乳アレルギー患者に対する低アレルゲン化ミルクに関する総説。これまでの低アレルゲン化ミルクに加えて、経口免疫寛容誘導機構やプロバイオティクスを利用した抗アレルギーミルクについても解説。
マウスが認識するニワトリオボムコイドのT細胞エピトープ領域の決定
主要な鶏卵アレルゲンであるオボムコイド(OM)について、OMの一次構造にしたがって合成したピン・ペプチドとハプロタイプの異なる3系統のマウスを用いて、T細胞エピトープ領域を決定した。C3H/Heマウスでは、49-93及び97-114残基目、BALB/cマウスでは100-114及び157-171残基目、C57BL/6では157-180残基目がドミナントなT細胞領域であった。
マウスにおけるβ-ラクトグロブリン及び牛乳の連続投与による経口免疫寛容の誘導
牛乳アレルゲンのβ-ラクトグロブリン(LG)水溶液及び牛乳をマウスに連続的に与えたところ、LGに対する免疫応答は強く抑制された。LGペプチドに対する反応パターンはコントロールと異なっていたが、ドミナントな抗原結合部位は依然として認識されていた。
ラクトフェリンにより増強されるヒト線維芽細胞のコラーゲンゲル収縮活性には、低密度リポ蛋白質受容体関連蛋白質(LRP)の発現が必要である
ヒト線維芽細胞において、LRP(低分子量リポ蛋白質関連蛋白質)がウシラクトフェリンの受容体として機能し、ラクトフェリンの結合によりERK1/2やミオシン軽鎖キナーゼ(MLCK)を活性化する機能を持つことを示した。
ヒト線維芽細胞のコラーゲンゲル収縮活性の促進に必要なウシラクトフェリンの部位
ウシラクトフェリンをトリプシンで部分分解することにより得られるC末端断片が、ヒト線維芽細胞に対して、全長のウシラクトフェリンおよびN末端断片よりも強いコラーゲンゲル収縮促進活性を持つことを示した。

